昭和の食堂に欠かせない三点セットの調味料入れ 4代の
西洋料理の作法とカスターの役割
昭和の時代、西洋料理を出す食堂において「カスター」と呼ばれる調味料入れのセットは必需品でした。
「振りかける」を語源とし、塩、コショウ、辛子入れの三つで構成されています。テーブルに常備されたウスターソースとは異なり、カスターはサンドイッチやポークカツ、ビフテキとともにサービス係が都度運んでいました。
日本料理とは異なり食べる人が自身で味を調整する、西洋料理の特性を示しています。
こちらは、昭和50年代から平成まで使われていたカスターセットです。

時代を映すガラスとベークライト
古い店内写真にも残る戦前(昭和初期)。この頃のカスターは、分厚く重厚なガラスで作られ、金属の持ち手が付いた四角い台座に収められています。
一方、高度経済成長期の昭和三十年代に導入されたものは、蓋や台座に当時の新素材であるベークライトが使われ、丸みを帯びたモダンな形へと変化しました。
時代の素材とデザインの変化が、道具にそのまま表れています。

こちらの写真は、左のカスターの頃、昭和初期の新洋軒の店内です。

炒り米の工夫と客席の変遷
昭和五十年代から平成にかけて使われたカスターは、金属の持ち手と蓋の仕様です。
複数穴の瓶には粗挽きブラックペッパーを、一つ穴の瓶には塩を入れていました。
当時の塩は湿気やすかったのか、きつね色に焼いた米を瓶の中へ入れておく習慣がありました。
現在ではファミリーレストランの影響などもあってか、料理と一緒にカスターを運ぶサービスのかたちは少しずつ姿を消しています。


捜索中
もう一つ、ダルマ型をしたカスターセットがあるはずなのですが、見当たらず、今回は掲載できませんでした。見つかったらアップデートいたします。

