ホテルでの出会いから四十年、自家製素材のホットサンド
自家製生ベーコンからの出発
昭和六十年(一九八五年)、三代目が都内のホテルで出会ったホットサンドの感動を、お客様にお届けしたいの一心で、この一皿の試行錯誤が始まりました。
当時、地方ではサクサクと砕ける良質な生ベーコンの入手が困難でした。そこで豚バラ肉の塩漬けにとどまらず、燻製に用いる桜のチップから研究を重ね、スモークの技法をゼロから取り組むことにしました。


手作りマヨネーズとチキンバロテン
挟み込む具材は、それぞれの持ち味が響き合うように仕込んでいます。
ベーコンの脂と塩、スモークの旨味、マヨネーズは酸味の強いプレーンな手作り、鶏肉は時間をかけて蒸し焼きにし、プレスしたクラブハウス専用のバロテン(バロティーヌ)を仕込みます。鮮やかな断層とメリハリのある味は、これらの仕事から生み出されます。

山高のパンドミで、5色の味をつつみ込む
誕生から四十年。近年はさらに、ザクっとした食感と軽さを狙って、新洋軒のオリジナル配合の「山高のパンドミ」を導入しました。5つの具材を自然に包み込むための工夫です。
ホテルでの感動を原点に、今も少しずつ形を変え続けています。
サクサクに焼いたパンドミにマスタードバターをぬって具材を重ね、上から軽く押さえて素早く包丁を入れる。ザクッという音とともに、卵とバロティーヌ、ベーコン・レタス・トマトの2つのレイヤーからなる、色鮮やかな断面が現れます。
崩れないように食べるのも至難の業ではあるのですが、それがまたこのクラブハウスの醍醐味でもあります。

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冷めてしまったら台無し、かというとそうでもありません。
山高のパンドミが湿気を吸って、ベーコンは幾分固くはなりますが、「温かいうちに」と急かされず自分の時間を大切にしながら味わう新洋軒のクラブハウス。
物語の一場面のような錯覚を覚えることでしょう。

